地熱資源開発とは何か
地熱資源賦存地域である会津の地熱発電や地熱資源開発についての講義「サイエンスブロッサムカフェ~特別編~」が、高校1年生の SS(サイエンス探究)コースの生徒を対象に行われました。(2023/12/21)
生徒たちにとって、地域特有の地熱資源について理解を深め、地熱発電や地熱資源開発について考えるきっかけとなりました。
この講座は、独立行政法人エネルギー・金属鉱物資源機構の協力で行いました。
講演の内容
(1)地熱発電への期待
(2)世界と日本の地熱発電
(3)地熱発電の仕組み
(4)地熱資源開発の進め方
(5)地熱発電の歴史
(6)地熱発電と地域の共生
(7)柳津西山地熱発電所について
受講した生徒の感想
「地熱発電については、少しは予備知識がありましたが、認識のズレがありました。地熱発電は、原子力のように人の生活圏内から離れたところの施設だと思っていましたが、思っていた以上に、地域と密接に関わりながら、稼働している施設だということがわかりました。」
「今回の講義を通して日本の火山資源の豊かさを知ることができた。また、地熱発電のスケールの大きさに驚いた。文字通り、地球ぐるみの発電である。世界的に温暖化が問題となっている今この講義を受けたことで、地球規模の課題解決に貢献できる研究をしたいと思った。」
「地理の時間などで再生可能エネルギーについて学んでいて、日本はまだまだ火力発電に頼りきっていることは大きな問題だと感じていたため、地熱発電は興味深かった。今回の講義で1番印象に残ったことは、人工涵養※についてだ。これまでは水を含め様々な条件を全て満たす土地でしか地熱発電を行えなかったのに対し、人工涵養の仕組みが発展していけば、水がない土地でも地熱発電を利用してエネルギーを取り出すことができるようになるのではないかと考えた。このように日本の再生可能エネルギーが進歩して、いずれは地球の有限の資源や外国からの輸入資源を使わずともエネルギーを生み出すことができるようになることも夢ではないと思った。」
※人工涵養:人工的に帯水層中の地下水量をふやす試み
「今回の講話で地熱発電について触れて理解を深めることができました。2次利用について興味が湧き、地熱発電が独自産業や観光につながり、結果的に町おこしになっていることに驚きました。福島県でも柳津だけでなく、色んなところで地熱発電所ができればいいのではと思いました。」
来年の2月に、本校の代表生徒2名が、他県の生徒とともに九州地方の地熱発電所及び地熱を利活用する施設を視察する予定です。