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震災当時の状況を知る~福島と宮城の状況~

東日本大震災や福島第一原子力発電所の事故と復興について考える「復興と廃炉に係る研修」を、2年生の海外研修に参加する生徒21名が受講しました。(2024/09/27)
2回目となる今回の研修は、被災体験をされた方から直接なまの声をうかがうことで、事故後における福島県の現状を県外・国外に伝えるために、生徒自身が正確な知識を理解し、発信できる力を育成することを目的として実施しました。

津波と原発事故当時の混乱した状況を語る岩本さん

講師の一人目は、東日本大震災・原子力災害伝承館の語り部の岩本美智子さんです。
岩本さんは、大震災と原発事故当時、双葉町の介護施設に勤めており、入所者のみなさんと避難した状況を詳しくお話しいただきました。
避難先で入所者の受け入れ先を探しで奔走する中、高齢者が衰弱し亡くなっていく厳しい現状や、母親として家族を守ろうと必死だった様子などを生徒に話していただきました。

緊迫した状況で岩本さんは何を考えていたか質問する生徒

講師の二人目は、南三陸研修センターの佐藤慶治さんです。
佐藤さんは、高校生の時、出身地の南三陸町で東日本大震災に遭いました。
津波により、高校の同級生が行方不明になっていたり、知人が亡くなったりと身近に起こった出来事について、宮城県からのリモートでお話しいただきました。

津波でまちのほとんどが流された状況を語る佐藤さん

停電で連絡手段が失われ、津波で家族がバラバラになった当時、難所での混乱とパニックの様子、津波にのまれた人の看護、自主的な避難所の運営などの極限の状況についてお話しいただきました。体験から災害についての知識の重要性や、避難先での娯楽の必要性についてお話しいただきました。
被災後は、街の復興にどのようにかかわったのかについても詳しくお話しいただき「災害はいつでも・どこでも誰にでも平等に起こる」という言葉がとても印象的でした。

災害にあったとき避難所ではどんなことが大切か質問する生徒

この研修は、本校SSH事業福島県教育委員会「高校生語り部事業」の一環として実施しました。