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SSH 月の起源を探る〜小型月着陸実証機SLIMプロジェクトについて〜

基礎科学の大切さや先進的な科学の存在を知るとともに、生徒の探究活動の動機づけを図る目的として、SSH講演会を高校全生徒と中学3年生を対象に行いました。(2024/05/01)
会津大学コンピュータ理工科学情報システム学部門本田親寿(ほんだ ちかとし)氏を講師として迎え、「月の起源を探る〜小型月着陸実証機SLIMプロジェクトについて〜」を演題に講演いただきました。

会津大学コンピュータ理工科学情報システム学部門 准教授 本田 親寿 先生

今回の講義では、月の起源や進化(成長)をどのような観測で知ることができるのか、小型月着陸実証機(SLIM)がどのようなことを行ってどのような成果があったのかについて、本田先生から詳しくお話しいただきました。
月探査において、これまで目的着陸地から100m離れてしまうところも60m以内の高精度で収めることができたなどの話から、生徒たちは身近にある大学が宇宙科学の最先端の研究をしていることにとても感動をしていました。

受講した生徒の感想(一部抜粋)
「今回の講演で、月の模様は、クレーターではなく玄武岩による色の違いであるなど、地球の成り立ちや月の基礎的な話の部分で常に新しく知る話ばかりでした。SLIMの話では、会津大学がはやぶさ2のときに、リュウグウの3Dモデルを作って研究に貢献していたことは知っていましたが、SLIMではカメラの分野で貢献していると聞いて驚きました。会津大学はすごいと思いました。」(中学3年)
「SLIMのカメラの開発に直接携わっている方からお話を聞くことができたことは大変貴重な経験でした。お話からも聞けたように起こりうる様々なトラブルや課題に対して何度も試行錯誤し、より良い解決へと導こうとする探究心や想像力、チームワークにとても共感しました。」(高校2年)

「カメラなどを駆使して月の様子をクレーターから位置を予測し、SLIMの軌道の修正を行う技術に驚きました。また、宇宙で撮られた写真の画質の良さもびっくりしました。分光カメラを初めて知りましたが、鉱物の種類がわかるということも衝撃でした。自分の知見がより広くなったと感じます。肉眼では一円玉よりも小さく見える月ですが、技術の向上により遠いはずの月という存在が鮮明になっていくことに非常にロマンを感じました。」(高校3年)

「今回の講演会に参加して、非常に興奮しました。宇宙の謎や探査機についての話は、私たちの知識や想像力を広げるきっかけとなりました。はやぶさ、はやぶさ2についての内容はとても興味深く、講演会を通じて、宇宙の神秘さと、私たちの小さな存在と無限の宇宙の関係性を再確認する貴重な時間となりました。今後も宇宙の謎や進化について学び、深めていきたいと強く感じました。」(高校2年)
「私は宇宙のことは全く興味がなかったし、関係ないことだと思っていました。別に宇宙のことなんて知らなくても生きていけるのにとも思っていました。ですが、今日の講演を聞いて宇宙に対して大きな情熱をもって、研究に励んでいる方々がとてもかっこよく感じました。宇宙はまだまだ分からないことが多く、全く予想できないことも起こりうる世界だと思いましたが、それでも失敗しながら実験を重ねていく姿をぜひとも参考にしていきたいと思いました。」(高校1年)