ジェンダー・ギャップについて考える
ジェンダー・ギャップの大きい職業や職種におけるマイノリティの方をパネリストとして招いて、ジェンダーに関するパネルディスカッションをおこなう「サイエンスブロッサム養成講座」を開催しました。(2024/12/17)
ジェンダーやワークライフバランスに対する理解を深め、多様な価値観が反映される社会について考えるきっかけとし、科学技術をけん引する理系女子の育成につなげることが目的です。
高校1、2年生のSS(サイエンス探究)コースの生徒(89名)と中学3年生(90名)が受講しました。
講師として以下の方々をお招きました。
前川 直哉 氏(福島大学 教育推進機構 高等教育企画室 准教授)
一ノ瀬 美枝 氏(会津鶴城法律事務所 弁護士)
佐藤 勝太 氏(西会津高等学校 養護助教諭)
吉田 洋子(本校校長)
生徒たちは、ジェンダー・ギャップやアンコンシャスバイアス、ワークライフバランスなどから、日本における男性中心社会の現状と多様な視点の必要性について理解を深め、差別、偏見、ハラスメントについて考えました。
参加した生徒の感想
私は父と話しているときに「女は料理ができなきゃいけない」や「女なんだからはしたないことをするな」と言われ男性だからできなくてもいい、してもいいわけではないだろうとすごく不満に思っていました。今日この話を聴いてやはり私の思いは間違えていなかったと思うことができました。自分のためになる講義を受けることができて良かったです。(中学3年生)
クォータ制の是非や、ジェンダー平等をテーマにしたセッションがとても興味深かった。オイルショックなどの歴史的背景に加えて、欧米諸国と日本の国民意識の違いを知ることができてとてもいい機会になった。ジェンダーについて日常から考えることはあまり多くないが、潜在的な問題だという意識をもって接していきたい。(高校1年生)
今回の講座後半はパネラーと前川准教授との熱いディスカッションが繰り広げられていて、自分が参加していたわけではないがジェンダー差別と利便性の線引きをどこにするのかという議論について考えさせられた。特に、ジェンダー差別撤廃に遅れる日本と、ジェンダー公平世界ランキング1位のアイルランドとでは、具体的にどのような動き、政策転換の違いがあって国民意識に差が生まれたのかという話がとても興味深かった。(高校2年生)
パネラーの生徒の質問から多くの議論が展開され、昨年とは違う内容を聴くことができて良かったです。日本では意識しているのに変わっていけない原因としてオイルショックが挙げられていることがとても興味深かったです。ジェンダーはとても難しい問題ではありますが、いま私たちが疑問に思わないこともマイノリティの人からすれば苦痛かもしれないことを心にとめて少しでも解決に貢献できたらと思いました。(高校2年生)
ジェンダーの講義を受けて、性別に関する社会的な視点や、それがどのように個人や集団に影響を与えるかについて深く考えさせられました。性別の固定観念がどのように形成され、私たちの行動や思想に影響を及ぼすのかについて学び、性別の多様性を理解することに重要性を感じました。また、ジェンダーに関する不平等や差別をなくすためには、意識を変えることが必要だという点が特に印象的でした。