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【校長室より】「ありがとう」が生み出す力

【校長室より】のコーナー、久しぶりの投稿です。
令和6年度前期、会津学鳳の生徒たちの活躍が光りました。そんな生徒たちの様子を見て感じたこと・・・10月1日の後期始業式でお話しました。


 長い夏がようやく終わり、やっと秋らしくなってきました。今日から令和6年度後期が始まります。後期が始まるにあたり、私からお話したいことは、「ありがとうが生み出す力」です。
 ニュースでも話題になりましたが、9月22日、今年の会津まつりの藩公行列の当番校が、十数年ぶりに学鳳中学校に回ってきました。
 菊姫や松平喜徳(よしのり)公など重要な役どころをはじめ、白虎隊など計61名が若松市内を練り歩きました。校長も付き添いで一緒に歩きましたが、当日はあいにくの大雨。時折突き刺さるような激しい降りになり、中学生にとってかなり過酷なコンディションでした。

ビニールを被って出発する菊姫と中臈
会津若松のメインストリート神明通りに差し掛かったときには土砂降りでした。8人の腰元たちの足元はびしょ濡れになりました。でも沿道には本当にたくさんの観光客が。

 雨の中でもたくさんの観光客が行列を見に来てくれて、「きれい」「かわいい」「かっこいい」など、たくさんの声をかけてもらいました。中には「行列に参加してくれてありがとう」という声もありました。私は、逆に「祭に来てくれてありがとう」という声を返したいくらいでした。
 10時半に鶴ヶ城を出発した中学生たちは、3時半ごろ無事全員、お城に戻ってくることができました。祭を準備してくれたたくさんの実行委員のみなさんたち、そして沿道の観光客の声援や「ありがとう」の気持ちが、中学生たちに力を与えてくれたことは間違いありません。お城での記念撮影の終わった中学生たちのわらじは、戦いに敗れた本当の白虎隊のように濡れてボロボロになっていましたが、その顔は歩きぬいたという達成感に満ち溢れていました。

午前中の天気が嘘のような青空。鶴ヶ城に全員戻ってくることができました。中学生の皆さん、お疲れ様でした。

 今年度前期、学校でも「ありがとう」という感謝の気持ちを感じる機会がたくさんありました。
 中学校のレインボープロジェクトや道徳の時間などでいらっしゃる講師の方々に伝える中学生のお礼の言葉は、新しいことに触れた感動を素直に表しています。
 上位大会に進む部活動の選手たちは、校長室に大会前にあいさつに来てくれます。結果を報告に来てくれたりしました。「応援ありがとうございました。」という言葉にかえって校長が元気をもらっています。
 夏の高校野球は、破れはしたものの、強豪聖光学院と素晴らしい戦いを繰り広げてくれました。野球部の皆さんが涙ながらに、応援にきた方々に頭を下げたことも印象に残っています。
 何かに一生懸命取り組んだ姿勢にエールを送りたいし、そのエールは一生懸命に取り組んでいる人の大きな力になり、「ありがとう」という感謝の気持ちが生まれ、それがまた大きな力になります。そんな「ありがとう」が生み出す力の連鎖が広がる集団でいてほしいと願っています。