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SSH ジェンダー・ギャップについて考える

ジェンダー・ギャップの大きい職業や職種におけるマイノリティの方をパネリストとして招いて、ジェンダーに関するパネルディスカッションをおこなう「サイエンスブロッサム養成講座」を開催しました。(2024/01/09)
ジェンダーやワークライフバランスに対する理解を深め、多様な価値観が反映される社会について考えるきっかけとし、科学技術をけん引する理系女子の育成につなげることが目的です。

高校1、2年生のSS(サイエンス探究)コースの生徒(102名)と中学3年生(88名)が受講しました。

ファシリテーターを務めていただいた前川直哉先生

講師として以下の方々をお招きました。
前川 直哉 氏(福島大学 教育推進機構 高等教育企画室 准教授)
小野寺 一郎 氏(つるが保育園 主任保育士)
加藤 香洋 氏(会津支援学校 校長)
二瓶 朱莉 氏(㈱東北入谷まちづくり建設 土木部 建設ディレクター)
生徒たちは、日本における男性中心社会の現状と多様な視点の必要性を知り、ジェンダー・ギャップや差別、偏見、ハラスメントについて考えました。

受講した生徒の感想
「私たちの身の回りには、偏見や差別がたくさんあることを改めて実感することができた。また、自分も無意識に偏見を持ってしまったり、差別をしてしまったりしているのだと感じました。実際にクラスでも、新しい教材運ぶから男子手伝って、ということや、誰のかわからないノートの字を見て、これは男子の字だと決めつけてしまったりと、あまりにも自然に、意識しないで行っていた思考や言動なので、日常的なところから差別や偏見を見つけられるようになりたいです。また、思考することができても声に出さなければ結局社会は変わらないので、積極的にやさしく声をかけられるようになりたいです。」

パネラーに質問する生徒

「はじめに前川先生が提示してくださったたくさんの資料は、日本が未だジェンダーギャップの大きい社会であることが目に見える内容で、改めて日本の現状を知ることができました。また、ジェンダーギャップには現代社会を横に見るだけでなく、縦から見て研究していくことも必要ではないかと思っています。今回、自分の日々感じていたことを大勢の人の前で話せてよかったし、やはり何事も発言しなくては変わらないのだと思いました。」

質問に丁寧にお答えいただいた主任保育士の小野寺先生

「私は今回の講義で感じたことは、そこまで男女平等に神経質にならなくてもいいのではないのかということだ。確かに少数派の人が生きやすいようにすること大切な事である。しかし、自分の力でうまく乗り越えることもできる人もいる。配慮しすぎて逆にコミュニケーションが取れなかったり、しすぎていることへの差別化によって、孤立感を感じやすくなってしまう可能性も十分に考えられる。将来は生物学的性別の区別ではなく、1人の人として接することが重要だと感じる。

職種におけるマイノリティについて質問する生徒

「私は今まで、ジェンダーギャップについての講義や意見を聞く度に、果たしてその差をなくしていくことが最適のゴールなのかということを疑問に思っていた。今回の講義でそれを質問し、やはり人材の多様性のためにギャップを無くしていく必要があること、そして女性の進出のための取り組みは逆差別では無いことがわかった。男性女性関係なく、自身の興味のある分野や得意分野を自由に選択できる社会に近づくよう、私自身も無意識の偏見に気をつけたい。」

生徒の質問に的確にお答えいただいた加藤校長先生
年配の男性の多い職場での様子を話す二瓶さん

「男女差別に敏感な社会になってきている日本で、性別や国籍、障害の有無関係なく配慮し合い、過ごしやすい環境にすることで、国自体が潤って良い影響を与えてくれると思います。そんな日が一日でも早く訪れるように、私たちから行動していきたいと思いました。今年も貴重な講義をありがとうございました!」

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